力強いまなざしと、自在な身体。エネルギー溢れる魅力がステージの上で圧倒的に輝く、女優・アーティストの仲万美(なか・ばんび)。これまでにさまざまな大物歌手と共演し、2015年にはマドンナのバックダンサーとしてワールドツアーにも同行。数々のたくましい女性の先輩・仲間と連帯してステージをつくってきた彼女に、NIKEから11月に発売されたDANCEキャンペーンのシューズとともに「共闘してきた仲間」について話を聞いた。

ダンスを通じて、女性の先輩や仲間らとタッグを組み、数々のステージをつくりあげてきた仲万美。過去にはNHK紅白歌合戦やリオデジャネイロパラリンピックの閉会式など大きなステージにも立ち、そのしなやかでパワフルなパフォーマンスは、見るものの心を掴んで離さない。そんな彼女に「共闘する仲間」についてパッと思い浮かぶ人物を尋ねると、意外な答えが返ってきた。

「ボクの母ですね。学生のときからミュージカル女優をしていて、夢を叶えるために上京したんですが、姉とボクを授かったことで夢を諦めて。5歳で、母の勧めでダンス教室に通ったのがきっかけで今があるんですけど、『母の夢を叶えたい』って思いが強くて。女として表現者として、一番相談します。母親であり仲間ですね」

4、5年前、精神的にギリギリの状態になりダンサーを辞めそうになったときも、たくさんの場面で助けられてきた母親の言葉が、また自分を救ってくれたと続ける。

「ダンサーを辞めたら、一番のファンでいてくれてる母がショックを受けちゃうんじゃないかと思って、辞めたら悲しい?って聞いたんです。そしたら、そんなの関係ない、やりたいことをやりなさい、と。『ボクは人のために踊らなくていいんだ』って自然と涙が出ちゃいました。自分を極限まで追い詰めて、いつの間にか誰かのために踊ってたんだと思います。母の言葉をきっかけに、自分のために生きよう、という気持ちになれました。

今は、自分の可能性を広げるために何でもやってみたいです。今までは、ボクにはダンスしかない、って思ってましたけど、挑戦しないとできるかどうかわからないっていう思考に切り替えられて、今は女優業がすごく楽しいです。突き詰めたいですね」

言葉じゃなくて、背中で教えてくれた先輩たち

これまで、マドンナや椎名林檎などたくましい女性の先輩たちとともにパフォーマンスをつくってきた彼女。特に、連帯を強く感じた瞬間を聞くと、先輩たちの「背中」が印象的だと当時を振り返る。

清潔感のあるオールホワイトのレザーにシンプルで洗練されたシルエットが美しさを演出してくれる「BLAZER MID ’77」

「尊敬する女性の先輩方は、背中で語る人ばかりでした。『私を見ていれば自然とやる気が出てくるでしょ?』という感じで。あれこれ細かく指示せず、サラッと本気でやってくれる。それを見ると気が引き締まって、こっちも本気になるんです。

もちろん、言葉が欲しいときもありましたけど、映像を見返すとそのときの最大限のパフォーマンスができているんですよね。きっと、ボクがうまくできるように自然と誘導してくれていた。素敵な言葉もたくさんもらいましたけど、一番は先輩の背中に力をもらいました」

当時は、チーム最年少でステージに立っていた彼女も現在は経験を重ね、先導する立場も増えてきた。そうしたときに、先輩たちの背中をたびたび思い出すという。

「最近までやっていた舞台も最年長で、主演。なるべく背中で見せたいって思うんですけど、言葉の方が楽だからどうしても伝えちゃいます。でも、それだとみんなのためにならない。考えて、考えて、わからなかったら私の答えを伝えたい。うまく誘導できてないなって反省しますし、まだまだだなって思います。今は勉強中ですね」

性別にとらわれず、「人」として本音を話せたら社会が変わるはず

いいものをつくりあげようとする際、時には意見がぶつかることもある。そんなシーンで彼女が大切にしているのは「本音で話す」ということ。

「遠慮してたら、いいものなんて生まれない。個々が100%以上の力が出せずに、無難で終わっちゃうと思います。それって、お客さんにもスタッフにも失礼かな…と。だから、常に本音で話す。一方的に本音でぶつかったらいじめみたいになっちゃうから、相手も本音を話せるように引き出すことは常に意識してます。口が悪くなろうと本音で接して、もっと喋ろうって声をかけて。我を出した方がおもしろいものを生むと海外で知って、そこそこの平均点じゃなく最高の結果をみんなでつくりたいです」

「女性が共闘し、活躍する場所がもっと増えてほしい」と彼女は続ける。NIKEのDANCEキャンペーンのシューズコレクションは、ダンサーたちが共闘し、活躍するシーンを応援する。仲はNIKEとの思い出を話してくれた。

「小さなときの写真を見るとよくNIKEの服を着ていて、馴染みがあります。持ってみてわかったのですが、想像以上に軽くてびっくりしました。踊るときは素足に近い状態が理想なのですごくフィットしそう。ゴールドのチャームもオシャレで、ストリートにもモードにも合いそうですね」

NIKE WMNS AIR FORCE 1 ’07 LX/¥13,200(左・中央)
NIKE W BLAZER MID ’77 LX/¥14,300(右)

彼女のモットーは、「自分自身をアップデートし続けて、期待を倍以上に返す」こと。個を大切にしながらも、期待以上の表現をするために仲間と切磋琢磨し最高を更新していく。ダンサーならではの、家族のような連帯を経験してきた彼女に理想の連帯像を問いかけると、性差について話が広がった。

「これから、性別関係なくぶつかり合う機会は増えますよね。性別にとらわれず『人』として、自分の本音を話せたらいい。性別で区別されない社会が理想だし、そのためにも女性が前に立たなきゃいけないって思います。ボクは、女は強くあろうってずっと思っていて。美しいだけじゃなく、かっこよさ、強さ、根性もあると思う。そんな女性たちが前に立つ世界なら、いい方向に変わっていくはずだから」

取り外し可能なゴールドのチャームと、同色のヒールロゴが映えるスペシャルな一足

すぐに大きな変革が起きなくても、NIKEのようにファッションの文脈から放たれるメッセージや、仲万美のように表現者からの声が次第に「連帯」を生むことで、少しずつ世の中の空気感は変わっていくはず。そうした空気感が生まれ続けることを願って、互いの挑戦を見つめていきたい。

Profile

仲 万美(なか・ばんび)

女優・アーティスト。5歳からダンスをはじめ、20年以上のキャリアを誇る。これまで加藤ミリヤ・BoAなどのバックダンサーを務め、2015年にはマドンナのバックダンサーとしてワールドツアーを約1年半同行。2014年 ~ 2016年・2019年には、NHK紅白歌合戦において椎名林檎のアーティストダンサーを務め、2016年には、リオデジャネイロパラリンピックの閉会式における、日本のプレゼンテーションにも参加するなど、世界的にも活躍。2019年1月に映画『チワワちゃん』で女優デビューを果たし、舞台Rock Opera『R&J』では、ヒロイン・ジュリエット役に抜擢。その他、雑誌・広告・CM・MV・イベントに数多く起用されるなど、今後の活躍も期待される。

Instagram @615_bambi

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