adidasと気鋭のアーティストのコラボから、古今東西の文化をクロスさせるニューコレクションが誕生した。その名もadidas 「HIROKO TAKAHASHI COLLECTION」。「STAN SMITH」、「SUPERSTAR」といった名品シューズをはじめ、浴衣ジャケットや法被ジャケットといった個性的なアイテムまでに展開される話題の力強いグラフィックデザインに注目!

リアルクローズと日本の伝統衣装

左:LOOK 01/「HAPPIジャケット」をベースにライトブルーのシャツ、ホワイトのトップスとパンツを組み合わせ、爽やかなカラーリングでまとめたコーディネート。胸元のシルバーアクセサリーがアクセントを与えてくれる
右:LOOK 02/オリジナルのグラフィックをあしらったショートパンツは、ストリートでもフェスでも活躍してくれる今夏のマストアイテム。同コレクションのショルダーポーチと組み合わせて、統一感を出すのも◎

友だちと出かけたり、街を散策したり――そんな日常的な感性でいえば、着物などの伝統的な衣服を“普段着使い”している人は多くない。でも、祭りや花火大会で着る浴衣や、旅館で着る甚平パジャマみたいなものは、ちょっと特別感があったり、意外にリラックスできたり、着ているだけでも不思議と嬉しかったりする。

「日本人だから」の理由ではもはやしっくりこないけれど、着るとなぜか落ち着く。だとしたら、もっと自由に“普段着”として取り込めるアイテムさえあれば、非日常的なシチュエーションだけでなく、日常でも気軽に和テイストを楽しめるのではないだろうか。

考えてみれば、浴衣は日本の蒸し暑い夏を涼しく過ごすために進化してきた機能性ウェア、法被はグラフィックをカッコよく見せるためのスタッフジャンパー、的な見方もできる。それなら、ワードローブにある古今東西のアイテムと、自分が心地いいと感じる着方で合わせてみたらどうなるか? そうしてみたいと思わせるコンテンポラリーな“和”のアイテムも揃ったコレクションが、あのadidasからデビューした。

adidasとアーティストHiroko Takahashiのあいだに生まれた“共鳴”

adidasは2015年から東京を含む世界6都市をキーシティとして位置付け、それぞれの地で独自の文化に根ざしたコラボレーション商品を開発・展開してきた。ここ東京でのコラボレーターとして、アートとファッションを融合させるアーティスト、高橋理子氏(Hiroko Takahashi)に白羽の矢が立てられたのは、今を遡ること3年前、2018年のことだった。

着物をキャンバスにした創作で知られる同氏は、正円と直線という最もミニマルな幾何学モチーフを扱い、それを力強く、印象的で、かつ日本人としてのルーツを感じさせる紋様的グラフィックに昇華させてきた。その創作は海外でも高く評価されており、東京藝術大学在学中にはフランス外務省AFAAの招聘によりパリCité internationale des artsにて活動。また、着物作品はロンドンのヴィクトリア・アンド・アルバート博物館に永久収蔵されている。

左:ソールにオリジナルのグラフィックが大胆にあしらわれたスポーツサンダル
ADILETTE/¥4,939
右:adidasの王道スニーカーをコレクション仕様にアップデートした限定モデル
STAN SMITH/¥14,300

adidasのフィロソフィーは「Impossible is nothing」(不可能なんて、ありえない。)。ジャンルこそアートとスポーツという互いに異なるフィールドに身を置きつつも、「正円と直線という有限のものを使って、無限の可能性を表現していく」という彼女のフィロソフィーに共通する可能性を見出したadidasから声をかける形で出会った両者。一切の妥協を辞さないコラボレーションは想像以上の可能性を導き出し、構想から3年を経た今年、ついにアパレル以外にもランニング、スイム、ゴルフなど多様なカテゴリーを跨いだ全89種のアイテム発表という形で結実した。

「円」のみで構成されたミニマムかつダイナミックなグラフィック

東京からの発信で、そのラインナップが広く世界中に展開されていくこととなったadidas 「HIROKO TAKAHASHI COLLECTION」。リサイクル素材でできた浴衣ジャケットやスポーツウェア素材でできた法被ジャケットといったアイコニックなアイテムは、日本の着物をルーツに持ちながらも、紋様をコンテンポラリーに取り込んだデザインで、その着こなしは自由自在。

左:LOOK 03/ニットワンピースに「YUKATAジャケット」。足元の「ADILETTE」がアクセントになったスポーティーかつカジュアルなスタイル
右:LOOK 04/「TOKYO Tシャツ」にトレンドのフリンジドレスで大人っぽさをプラス。足元にはSTAN SMITHを合わせた、上品なストリートスタイル

普通に羽織るだけでなく、肩にふわりと掛けたり、腰に巻いたり、レイヤードにしてみたりと、着る人の個性を生かした着こなしを楽しめる。いわゆる「和装」的なくびきから解き放たれたイメージだ。従来の着物のイメージを覆す、adidasならではの機能性素材による軽快な着心地が新しい。

ソリッドで力強い、オリジナルのグラフィックは、高橋氏を象徴する円のみで構成。円が連なり重なり、輪を描きながら躍動感を持って広がる、ミニマムかつダイナミックなグラフィック。無数の個性が波紋を起こし、そこから生まれる輪が世界に影響をもたらす壮大なイメージをも感じさせる。

そこに込められた想いは、スポーツを愛する人をはじめ、すべての人の夢や希望の支えとなること。纏うことで自分だけの個性としての波紋が引き立ち、他者の波紋と刺激し合い、共鳴し合い、つながり合って広がっていく――。そんなポジティブな願いが込められたデザインは、スポーツシーンからストリートまで、あらゆる場面にメッセージを波及する。

自分のライフスタイルに合わせて楽しめる豊富なラインナップ

着こなしの自由度を高めてくれるのが、全89種という豊富な商品ラインナップだ。定番アイテムも充実していて、Tシャツやキャップといったカジュアルウェアをはじめ、足元で言えばSTAN SMITHにSUPERSTARといった永遠のスタンダードや,

スポーツサンダルのADILETTEなどが展開されている。とくに高橋氏のオリジナルグラフィックが立体的なエンボス加工となったSTAN SMITHは必見だ。

左:ビビッドなカラーがコーディネートに彩りを与えてくれるスポーツサンダル
ADILETTE/¥4,939
右:エンボス加工で表現された立体的なグラフィックが特徴的な一足
STAN SMITH/¥14,300

全身でコレクションアイテムを纏い、“伝統的”なトータルコーディネートももちろんアリ。だが、自由の旗の下に生まれた和アイテムらしく、ピンクやブルーといったビビッドカラーをスポーティに着こなすのも楽しい。自分が心地いいと感じる着方に自然に馴染むから、リアルクローズでも気軽に取り入れてみたくなる。

洋服と和服は別物、ミックスできるのはファッション上級者だけ――adidas 「HIROKO TAKAHASHI COLLECTION」の大々的な登場は、そんな固定観念が前時代的なものになりつつあることも示唆している。コンテンポラリーな感性で楽しむ、和洋ミックスの東京発グローバルスタイル。慣れ親しんだ伝統と、ファッションを楽しむ自由な精神が掛け合わさったとき、新しい“普段着”の可能性が開かれていく。

LOOK 01
HAPPI ジャケット/adidas/¥8,789
中に着たシャツ/YUKI HASHIMOTO/¥45,100/YUKI HASHIMOTO
Tシャツ/SON OF THE CHEESE/¥8,800/SON OF THE CHEESE STORE
ADILETTE(サンダル)/adidas/¥4,939
ペンダントトップ上/¥82,500
チェーン上/¥15,400
ペンダントトップ下/¥95,700
チェーン下/¥30,800
以上CODY SANDERSON/CODY SANDERSON HANKYU MEN’S TOKYO

LOOK 02
Tシャツ/SON OF THE CHEESE/¥10,450/SON OF THE CHEESE STORE
ショーツ/adidas/¥7,689
ポーチ/adidas/¥3,839
STAN SMITH(シューズ) /adidas/¥14,300
ソックス/スタイリスト私物

LOOK 03
YUKATA ジャケット/adidas/¥8,789
ニットワンピース/PEIEN/¥71,500/PEIEN
デニムパンツ/VIAVANDA/¥24,200/X-9 Design Lab
ADILETTE(サンダル)/adidas/¥4,939
TOKYO タオル/adidas/¥2,739

LOOK 04
フリンジドレス/PEIEN/¥63,800/PEIEN
TOKYO Tシャツ/adidas/¥4,939
スカート/VIAVANDA/¥18,700/X-9 Design Lab
腰に巻いたYUKATA ジャケット/adidas/¥8,789
ハット/WIND AND SEA/参考商品/ELIOTT
STAN SMITH(シューズ) /adidas/¥14,300
インナー、ソックス/スタイリスト私物

お問い合わせ先
PEIEN/peienwang0824@gmail.com
X-9 Design Lab/03-5411-1102
YUKI HASHIMOTO/info@yuki-hashimoto.com
SON OF THE CHEESE STORE/03-6427-1986
CODY SANDERSON HANKYU MEN’S TOKYO/03-6252-5398
ELIOTT/03-5708-5757

Profile

Hiroko Takahashi

1977年埼玉生まれ。東京藝術大学にて伝統染織を学び、博士課程在学中に仏外務省AFAAの招聘により、パリにて活動。’06年 株式会社 ヒロコレッジ(現 高橋理子株式会社)を設立。’08年 東京藝術大学博士後期課程修了。博士号(美術)を取得。’19年 ロンドンのヴィクトリア・アンド・アルバート博物館に作品が永久収蔵。’21年4月に武蔵野美術大学造形学部工芸工業デザイン学科教授に就任。正円と直線によるソリッドなグラフィックが特徴。着物を表現媒体としたアートワークのほか、オリジナルブランドHIROCOLEDGEにおいて、日本各地のメーカーや職人とともに様々なもの作りを行なう。

Instagram @takahashihirokoofficial

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