ライフスタイルが変われば、感覚や気分も変わる。新しい時代に相応しいニュースポットへ、フレッシュなシューズと一緒に飛び込もう。記念すべき第1回は目黒区祐天寺駅近く、“スケーターの集まる店”とちまたで噂の美容室「Guru's Cut & Stand」。ビンテージ風の店舗は前を通るだけで一目瞭然、“タダモノ”じゃない。覗いてみると、アパレルにスケートボード、アート作品、レコード……ってこれほんとに美容室?! 話題のコミュニティ・サロンに、VANS「METROPOLIS」を携えてお邪魔してみた。

気軽に会える相手は、生きた情報の“キュレーター”

いつ終わるとも知れないこのコロナ禍、何がつらいって気軽に人と会えなくなったこと。オンラインで補完できるといっても、対面だからこそ言いたくなることもある。インターネットや雑誌から得るインプットと、“○○に詳しいアイツ”から直接聞くのとじゃ、情報の入り方が違うのだ。思えば、音楽も洋服も、そしてスニーカーも、先輩や友だち、行きつけのショップスタッフと情報交換し合うのが当たり前だった。そんなコミュニティに飢えている人は、きっと少なくないはず。

祐天寺にオープンして12年目を迎えた「Guru’s Cut & Stand」。いわゆるヘアサロンだけど、ここはただ髪を整えるだけの場所ではない。お店の立地は祐天寺駅から徒歩1分ほどにある高架下の隣。軒先のベンチにはありとあらゆるブランドロゴのステッカーが貼られていたり、その対面には喫煙スペースがあったりと、ちょっと近づき難い雰囲気が漂っている。でもスタッフの面々は、地元のシニア、幼稚園児や引率の先生と気さくに挨拶を交わしている。子どもを自転車に乗せて手を振るお母さんは常連さんだろうか。そんなやりとりから、このお店が地域に根付いていることが伝わってくる。

「ウチは情報交換するための溜まり場なんですよ」と話すのはオーナーの久保勝也さん。お店の着想を得たのはアメリカ映画に登場するバーバー(床屋)だという。店内には髪を切らない人もいて、みんなでNBAの試合を観て盛り上がる。スタッフとお客さんの垣根を感じさせない、それでいて気軽に情報交換ができる場所をつくりたいと、東京の名門サロン「SHIMA」から独立した後にGuru’s Cut & Standをオープンさせた。

人も情報もアイテムも、“集めようとしない”から集まってきた?

オープン当時から貫いているのは、ヘアサロンだけではなく、プラスアルファの機能も持ち合わせること。店内を見渡すと、Tシャツやキャップ、スケートボードなどがレイアウトされている。実はそのほとんどを購入することができるのだ。「ぼくらがつくるグッズはヘアワックスやポマードといった、自分たちの本業に沿うモノだけ。あとはこのお店で生まれたつながりから派生するモノばかりなんですよ」と久保さんが話すように、取り扱っている商品のすべてがこの場所から生まれている。

ヘアグッズやアパレル、ボードのみならず、並んでいるアート作品やMix CD、レコードなども購入可能

余談だが、カット台の上に描かれている絵は、アーティストユニット「HITOTZUKI」による作品だ。その情報だけでも、Guru’s Cut & Standがカルチャーと隣り合わせにあることが伝わると思う。軒先に設置したアートボックスで行われている、親交のあるアーティストたちの作品を定期的に入れ替える取り組みからも、ストリートカルチャーとの深い結びつきを感じさせる。

コロナ以前はさまざまなイベントも開催。HITOTZUKI作品も、イベント出演したときにライブペインティングしてくれたものだそう。今後の開催は方向性を検討中とのこと

Guru’s Cut & Standを紹介する上で必ずといっていいほど書かれることがある。それは「スケートカルチャーの発信基地」というタグライン的な言葉だが、実はお店から伝えてきたものではない。たしかにスケートボードを販売しているし、久保さんもスタッフもスケボーから影響を受けてきた。スケボーに乗って出勤するスタッフも多いものの、気づけば、自分たちが知らないところでそう呼ばれるようになっていたという。

意図せずともスケートカルチャーにおけるコミュニティとして認知されるこの場所には、VANS「METROPOLIS」がよく似合う。復刻されたボリューミーなシルエットは1990年代のスケートシューズの象徴であり、どこか懐かしさを感じる。シューズのテーマである「クラシックなデザインの美しさが持つ普遍的な魅力」も、スタンスがブレないGuru’s Cut & Standとの共通点と言っていいだろう。この当時のスケートシューズを彷彿とさせるボリューム感と、ストレートチップのようなトゥステッチの組み合わせは、今見ても洗練されたデザインだ。

VANS METROPOLIS/¥9,900

2009年のオープン以来、一切広告宣伝やPRを行っていないのもGuru’s Cut & Standの特徴のひとつ。クチコミでその存在が広まっているからこそ、自分たちの色に興味を示してくれる人々が集まってくる。そんなお店とお客さんとのコミュニケーションが成立しているGuru’s Cut & Standにとって、このコロナ禍に今までにない変化があったという。それはポジティブな意味で。「遠方から通ってくださっていたお客さんの中には顔を見なくなった方も少なくありません。でもその代わりに、地元の方が来てくださるようになりましたね。ありがたいことに、コロナの影響をそれほど受けることなく自分たちのスタンスを保つことができていて。物販と展示のペースも変わっていないんです」。

ちなみに「Guru」の由来は日本語の「グル」だ。オーナーもスタイリストもお客さんも、みんながグルになって、この場所で生まれる何かを楽しむ。さまざまなカルチャーと深く結びつく、多様性にあふれた“溜まり場”。分断に橋をかけるのは、こんな風通しのいいコミュニティに違いない。

Shop Information

Guru’s Cut & Stand

東京都目黒区祐天寺1-22-10

TEL: 03-6412-8953

営業時間: 11:00~21:00

定休日: 水曜日

「情報はdigって見つける方が楽しいから、あえてわかりにくくつくった」というHPはコチラ https://gurus-cut.com/

Instagram @guruscutandstand/

ヘアカタログ用は @guruscutstyle/

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