ジャパンメイドならではの特別な存在感が多くのファンを魅了し続けるPUMA 「SUEDE MIJ」。この特別なコレクションに、ABC-MART GRAND STAGE限定モデルがラインナップした。SUEDE MIJとしては初となる大胆なパネルカラーを用いたニューモデルの魅力を、古着文化の聖地である下北沢でビンテージスニーカー専門店SOMA SHIMOKITAZAWAを営む徳永勝文さんと、スニーカー愛あふれるPUMA JAPANの野崎兵輔さんに語ってもらった。

常にアップデートを繰り返すMIJのディテール

国内において、ビンテージスニーカーを履くという趣味は1980年のアメカジブームには既にストリートシーンに定着していた。当時の情熱は現代にも受け継がれ、日本で企画された復刻モデルが発売されるに至っている。そうした日本企画による復刻スニーカーの代表的な存在がPUMA「SUEDE MIJ」だ。ビンテージスニーカーの伝道師である徳永さんと、生粋のPUMAフリークである野崎さんは、SUEDE MIJにどのような印象を抱いているのだろうか。

徳永 勝文(SOMA SHIMOKITAZAWAオーナー)

「SUEDE MIJのようなスニーカーが復刻される意味は大きいと思います。いわゆる“ビンテージ”と呼ばれるスニーカーは世界中で年々数が減り続けていて、新たにSUEDEに興味を持った人がビンテージスニーカーを履こうとしてもサイズが合わなかったりと、理想の1足に出会うのは困難になっています。

近年では東南アジアでもビンテージスニーカーの需要が高まっていますので、入手困難な状況はさらに加速するでしょう。一期一会の魅力と言い換えることもできますが、それが新たなファンを生むハードルになるのはもったいないことです。

そうした状況の中で、細部までこだわったビンテージスニーカーの雰囲気を持ちながら、入手しやすい復刻モデルが発売されるのは、ビンテージ好きとしても嬉しいですね」(徳永)

野崎 兵輔(PUMA JAPAN)

「日本企画のSUEDE MIJはこれまでも何度か発売されていますが、細部に関しては常にアップデートを繰り返していて、今回の復刻モデルはもっともオリジナルのディテールを再現したモデルです。

僕自身も大変気に入っていますし、ビンテージスニーカーの伝道師である徳永さんにも自信をもっておすすめできます。なにより復刻モデルのインタビューに徳永さんが出る事自体が珍しいですよね(笑)。それだけでも今回の2021年版SUEDE MIJがSUEDEファンに気に入られる証になると思いますよ。

ただ、PUMAがスポーツメーカーである以上、昔のシューズのまま再生産する事は許されません。最新のシューズテクノロジーを反映して快適な履き心地を達成しながら、オリジナルのSUEDEが持つビンテージ感を再現する。その相反する要素を高い次元でバランスを取っているのが、現代のMIJなんです」(野崎)

赤、黒、紺、グレー。SUEDEの定番カラーが配された、限定盤MIJ

2人のPUMAファンが口を揃えて太鼓判を押すPUMA SUEDE MIJの最新ラインナップである、今回のABC-MART GRAND STAGE限定SUEDE MIJ。

デザイン面ではアッパーの左右、そしてインサイド&アウトサイドに異なるカラーを落とし込んだ初のモデルである。その大胆なパネルカラーは単にインパクトを求めたものではなく、限定商品として発売されるに相応しいバックストーリーがあると言う。

PUMA SUEDE MIJ/¥20,350

「今回のSUEDE MIJは何と言ってもアッパーに使われているスエードレザーの染めが非常に良いと感じました。特に赤の発色がいい。

先日発売された「SUEDE VTG」にも赤いアッパーのモデルがラインナップしていますが、それは少しくすんだ発色に仕立てられていてビンテージ感を演出しています。それに対して、このSUEDE MIJは発売当時の赤を再現しているような印象を受けます。

これをコーディネートに取り入れるのであれば、ブラックなどのダーク系のミリタリーパンツ、それも細身のシルエットのものと合わせるのが良いと思います。最近はヒップホップ系のアーティストもダボッとしたコーディネートだけでなく、タイトなシルエットを好む人も増えていますから、そうしたスタイルを好む若い人たちにも今回のSUEDE MIJは使いやすいんじゃないでしょうか」(徳永)

「特徴的なカラーの切り返しも、つま先からサイドパネル、サイドパネルからヒールパーツと独特のパターンでカラーをチェンジして、全体のバランスを50:50に整えていますね。ありそうだけどない仕上がりで、すごく新鮮に感じました。

このSUEDE MIJは赤と黒、そして紺とグレーに塗り分けられていますが、実はこのカラーは、ABC-MARTさんが発売する意味のあるものなんですよ。この4色はSUEDEにとって大切な定番カラーで、多くのSUEDEファンがイメージするカラーでもあります。実は、2018年にSUEDEが50周年を迎えて以降、この定番カラーのSUEDEが販売されていたのはPUMAの直営店とABC-MARTさんだけだったんです。

ほかの店舗でもSUEDEは発売されていましたが、それはシーズナルカラーのバリエーションになります。そうした背景もあって、SUEDEの定番カラーを1足に落とし込んだABC-MART GRAND STAGE限定のSUEDE MIJには魅力を感じますし、僕も早く履きたいんですよね」(野崎)

若い人たちはSUEDEを新しいスニーカーとして捉えている

SUEDE MIJの上質な素材と丁寧な染色、そして細部までこだわり抜いたディテールは、ジャパンメイドというプロフィールに相応しい仕上がりだ。シンプルでありながら特別な個性にあふれるSUEDE MIJは、流行り廃りに左右されず、スニーカーを好むファッショニスタの相棒として長く活躍してくれることだろう。SUEDEを熟知した2人に、メンテナンス方法など、長く付き合うコツについて聞いてみた。

「ダメージも“味わい”として楽しめるスニーカーだと思うので、細かいことは気にせず長く履ける一足だと思います。僕はビンテージのSUEDEでも普段のメンテナンスはほとんど行わないですが、汚れが目立つようになったら丸洗いしたり、ミンクオイルを塗ったりしています。

スエード素材のスニーカーを丸洗いすると話すと驚かれることも多いですね。確かに水洗いすると革が硬くなり、ミンクオイルを塗ると色が濃くなったりしますが、その後に丁寧にブラシをかけて出る風合いが好きなんです。

今回のSUEDE MIJは発色が非常に良いので、汚れをブラシで落とすくらいで手入れは十分なんでしょうけど、履きこんでスエードレザーの色が褪せてきたように感じた場合はミンクオイルを塗るのも良いかもしれません。そこまで使い込んだSUEDE MIJを履いて僕の店に来てもらえれば、メンテナンスのコツみたいなものはお伝えさせて頂きます(笑)」(徳永)

「僕も履いたスニーカーに手をかける方ではないんですが、ソールだけは履くたびにきれいにしています。使い込んだ証のエイジングは楽しみたいんですけど、スニーカー自体は綺麗なまま履いてあげたいですし、ソールをきれいにする作業自体も楽しいですよ(笑)。アッパーはブラッシングだけが多くて、防水スプレーはたまにです。

SUEDEとの付き合い方という話では、SUEDEは僕らの世代にとっては懐かしいスニーカーですけど、若い人たちは新しいスニーカーとして捉えているなと感じていて。僕らはSUEDEを履く時はジーンズを履いたり軍パンを選んだりしがちですけど、若い人はスウェットパンツだったりハーフパンツのコーディネートにも取り入れています。

SUEDEはビースティ・ボーイズのようなアメリカのヒップホップグループにも愛されていましたが、ジャミロクワイイギリスのアシッドジャズアーティストも履いていたスニーカーです。だから“こう履かないといけない”と言った固定観念は必要ないんです。今の若い人たちがSUEDEを自由に履きこなしている姿からは、僕らも教えられる部分があります」(野崎)

野崎さんいわく「世界を見渡しても類を見ない品揃えと状態の良さ」だというSOMA SHIMOKITAZAWAの店内。壁一面に並ぶビンテージスニーカーが壮観だ

スニーカーの世界に“エイジング”というキーワードがある。これは自分自身が履き続けたことで生じたシワやキズは、自身がスニーカーを育てた歴史として楽しむという考え方だ。徳永さんと野崎さんが語ったSUEDE MIJとの付き合い方も、この“エイジングを楽しむ”という部分で共通している。スニーカーの定番中の定番として世界のファンに認知されているSUEDEの上級ラインであるMIJならば、10年後でも変わらずお気に入りの1足であり続けるに違いない。

Shop Information

SOMA SHIMOKITAZAWA

東京都世田谷区北沢2-33-6 飯嶋ビル202

TEL: 03-3481-0307

営業時間: 15:00 ~ 20:00

Profile

野崎 兵輔(のざき・へいすけ)

PUMA JAPAN マーケティング本部 ブランド エヴァンジェリスト。
小学校5年生の時にスポーツブランドのスニーカーに憧れて以降その情熱が冷めることなく、現在もPUMA BRANDに携わっている。1足ずつこと細かにまとめた“スニーカーノート”の存在があることも有名である。発売日やコンセプト、デザインソース、使用した素材、製作背景など、コラボレーションモデルからインラインに至るまで、氏がこれまでに携わってきたスニーカーを完璧に網羅しているこのノートには、スニーカー製作の助けになる情報もスクラップしている。

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