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Shoes × Culture

大人になるために知っておきたい“50のコト”vol.3 結婚式、普通の格好してない?

Text Shigekazu Ohno(lefthands)
Illustration Yoshifumi Takeda
Edit Hayato Narahara

大人が憧れる大人とは? 周りから「大人だね」と褒められたことがあるだろうか? 評価を変えるのは、日々の少しずつの努力と工夫の積み重ね。カッコいい大人と認められるためのヒントとして、“50のコト”を伝授しよう。

今回のテーマは、GRAND STAGE流・大人のウェディングファッション講座。目立ちたがり屋から引っ込み思案まで、性格別のファッション指南であなたにぴったりのスタイルをご紹介。みんなの個性で、祝いの場をさらに華やかに演出しよう。

Case7. 目立ちたくはないけど、ほどよくお洒落したい

結婚式で久しぶりに会う、懐かしい顔ぶれ。緊張半分、嬉しい半分。今さらリクルートスーツを引っ張り出すのもどうだろう。ちょっと気張って、友だちに借りたブラックスーツを着てきたとしよう。でも顔を合わせるなり、「元気?」の代わりに「あれ、なんかカッコつけてねー?」なんて言われたらどうだろう? 恥ずかしくて赤面、その後も引きずったままいつしか声も小さくなり、せっかくの祝いの場が憂鬱な1日に――繊細でシャイな性格の人にはよくあるパターンだ。

「それ、自分かも!」と思ったあなたにオススメなのが、「イジられずに一目置かれる」という、理想的な反応間違いなしの「トラッド・スタイル」。トラッド=伝統、つまり王道中の王道の選択をまず知っておこう。ベースにするのは、いつも会社用で着ている「特にこだわりのない」ビジネススーツでもOKだ。

着こなしの格を上げる小物選びがポイント

まずシャツは、白のコットン製。襟はセミワイドスプレッドと呼ばれる、少し角度の開いたものがトラッド流。靴も迷う余地なし。色は黒、スタイルは内羽根式のキャップトゥに限る。靴と合わせて用意したいのが、ロングホーズと呼ばれるいわゆるフォーマル用の長靴下だ。立っているときは大丈夫でも、着席した際に裾が上がって毛脛をチラ見せしてしまうことがある。それを防いでくれるのが、この長靴下である。

ポケットチーフにもトラッドの観点で正しいもの、白無地のリネン製を選ぼう。タイについて最も間違いのない選択肢となるのは、ポルカドット柄――つまりは水玉柄。ここまで読んで「なんだ、トラッド・スタイルは随分つまらないじゃないか」と思った方には、通常のタイをボウタイに変えるというハズしなら喜んで推奨できる。雰囲気も華やいで、周りの気分も盛り上がるだろう。

Case8. どうにか目立ってモテたい!

「結婚式=出会いのチャンス!! 次は自分だ!」「せっかくお祝いで高いお金を払うんだから、出会わないと損だ!」なんて思ったことのある人、いないはずはないだろう。よこしまと言えばよこしまだが、前向きなモチベーションは恥ずべきことではない。他人の結婚式は、明日のわが幸せの第一歩――そんな信念をお持ちのあなたには、「お洒落目立ち」が止まらない、あえての技だらけなコーディネート術を指南しよう。

まず根本的に大事なのは、「ちゃんとしてない」ように見えること(笑)。トラッド・スタイルを一分の隙もなく着こなしているアイツと、一見遊んでそうでチャラそうに見える君と、結婚式で初対面となる女子たちはどちらが話しかけやすいと思うだろうか? そう、最初のチャンスは「ちゃんとしてない」ように見える君にあるのだ。「そこ、イジって?!」とばかりにこだわって「ハズした」着こなしポイントが満載なら、会話の糸口はいともたやすく見つかるだろう。イジってくれた女子には、お礼にしっかりたっぷり褒めてあげよう。それがちゃんとできれば、次の週末にはもう二人でデートできているかも!?

「ちゃんとしたヤツら」を出し抜け!

さて、それでは具体的にどう着こなすか。まずはスーツを「ちゃんとしない」。スーツに代えて、セットアップを選ぼう。リラックスしたボックスシルエット、もしくはオーバーサイズのダブルフロントジャケットに、トレンドのワイドテーパードパンツを合わせてこなれ感を演出。うまく突っ込まれたら、「えっ、スーツじゃん」なんてしらばっくれて、女子のさらなるツッコミを待つべし。ひとしきり盛り上がってからふと気づけば、周りの「ちゃんとしたスーツ」を着ている男性たちの嫉妬の目が、きっと君を取り囲んでいるはずだ。

インナーには、あえてのノータイ、あるいはスタンドカラーやバンドカラーのシャツを選んでおくと、さらに雰囲気が出やすい。レストランウェディングのようなカジュアル目の式だったら、インナーはカットソーでもいいかもしれないし、もっとあざとくビッグホワイトTシャツでもいいだろう。ただし、着こなしを崩せば崩すほど、清潔感を損なわないように注意。シンプルでリラックスしたアイテムほど、上質な素材を選べば間違いない。そう、女子は我々が思っている以上に「素材感」を見ているのだ。

そして一番のハズしポイントとなるのが、足元を飾る靴である。ここぞとばかり、あえてやっちゃう! のなら、お目立ち系ハイテクスニーカーしかない。例えば王道は、Reebokの「INSTAPUMP FURY」。フォルムといいカラーといい、「見て! イジって!」感はハンパなく強く、きっと誰か興味を持ってくれた女子が話しかけてくれるだろう。幸運を祈る。

Case9. 大事なのは利他の精神。とにかく新郎新婦を引き立たせたい

「ファッションはもてなしであり、エンターテイメントである」――そう断言できるあなたは、ドレスコードなどそっちのけ、その日の主役となる新郎新婦のためのオリジナルファッションを作ってしまえる人だろう。

例えばあなたと新郎・新婦が会社の同僚だったら、あなたのコーディネートは当然のようにコーポレートカラーで統一されていることだろう。サッカー部の同僚だった新郎の結婚式だったら、スーツのインナーにサッカーユニフォームを着込んでいるかもしれない。新婦が弓道部の先輩だったら、あなたは背中に弓を背負っているかもしれないし、頭を剃り込んで「矢の刺さったハート」を描いているかもしれない。あるいはもっとシンプルに、「LOVE」の文字を剃り込んでもいいし、熱狂的なアイドルのファンクラブ会員のように、新郎新婦の名前を剃り込んでいるかもしれない。

ひょっとすると、そこにはもうファッションなど存在せず、お祝いしたい想いと愛だけが溢れているのだろうか。「いやいや、新郎新婦より目立ってるから(笑)!」と突っ込む誰もが温かい笑顔なのは、きっとそういうことだろう。「おめでとう」の言葉だけでは伝えられない想い。あなたならどう伝えるだろうか。

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