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Shoes × Culture

大人になるために知っておきたい“50のコト”vol.1 酔うために飲んでない?

Text Shigekazu Ohno(lefthands)
Illustration Hisayuki Hiranuma
Edit Hayato Narahara

大人が憧れる大人とは? 周りから「大人だね」と褒められたことがあるだろうか? 評価を変えるのは、日々の少しずつの努力と工夫の積み重ね。カッコいい大人と認められるためのヒントとして、”50のコト”を伝授しよう。

今回のテーマは、この時期何かと多くなる飲み会。飲んで酔うことが目的になりがちな飲み会を、相手との距離感を縮める”手段”にするための3つのケースを紹介。お酒の場で一目置かれる、夜遊び上手な大人になろう。

Case1. 飲む前にサウナに行く

飲む前にサウナに行く

飲み会は楽しい。飲み会はおいしい。でもそれが続けばすぐにカロリー摂取過多となり、いつしか「自分には関係ない」と思っていた中肉中背の中年になっている。「それはイヤだ!」と反射的に思ったあなたにおすすめしたいのが、「オフセット」という考え方。飲むなら飲む分だけちゃんとカロリー消費しよう、という単純な足し引きだ。

例えば近場で飲み会があるときは、電車やタクシーを使わず歩いて行く。有酸素運動をしながら新しい街を知れて一石二鳥だ。さらに、道すがらのサウナや銭湯にふらっと寄り道。汗を流して1日働いた疲れを癒し、心と体を「ととのえる」。くだけた飲み会だったら、そこで持参した私服に着替えておくと、よりリラックスして楽しめるというもの。飲み会のお店やメンバーによっては、逆にドレスアップするのもおもしろい。

そんなオフセット、せっかくなら飲み会メンバーで共有してみてはどうだろう。クライアントでも、取引先でも、仲間でも。さりげなく「飲み会の前にサウナ寄ってこうと思うんですけど、よかったらご一緒しません?」なんて一歩踏み込んだ提案ができたら、ただの飲み会が途端にチル・アウトパーティーのような雰囲気になってくる。ノリ良くのってきてくれれば、その後の手応え次第では「じゃあ今度の週末、テントサウナ行きません?」なんていうアウトドアへの発展形で、一気に距離を縮められるかも。

Case2. 鑑賞しながら飲む

鑑賞しながら飲む

人はなぜ飲み会をするのか? 人と会って話したいからだ。話して相手を知り、自分を知ってもらい、仲良くなる。とはいえ、がっぷり四つでパーソナルな部分を探り合う飲み会ばかりでは息が詰まる。ときには娯楽を肴に、「探り合わない」飲み会をしてみるといい。

例えば音楽好き同士なら、ライブレストランやジャズクラブで乾杯するというのはどうだろう。演奏を堪能しながらゆっくりと飲んでいれば、自然と好きな音楽、アーティスト、楽器の話になってくる。何に感動し、何を美しいと思うか。程よい距離感でお互いの価値観に触れ合うのも、粋な大人のたしなみだ。ただくれぐれも、つい盛り上がり過ぎて騒いでしまう、なんてことのないように。周囲への配慮なくして「カッコいい大人」とはいえない。

お互いスポーツ好きなら、例えば野球のナイター観戦やマス席での大相撲観戦など、飲酒が認められている(というか楽しみの一部になっている)スポーツ観戦というのも盛り上がる。外国の友だちと連れ立つなら、歌舞伎や寄席など日本の伝統芸能を体験しながらお酒を酌み交わし、国際的な文化交流を図るのもオツだ。飲み会=居酒屋という固定観念から抜け出せば、また一歩カッコいい大人への階段を上れるに違いない。

Case3. 酔い覚ましの場をつくる

酔い覚ましの場をつくる

大いに飲み、大いに語らった。ところが気づけばもう終電、バタバタと駅に駆け出す。それでは日々の疲れが加速する一方ではないか。忙しく働いた先にたどり着いた飲み会だからこそ、最後にはホッと一息、余韻にひたる時間があってもいい。

そもそも日本ではレストランで食べて、飲んで、そこでお開き――という一カ所完結スタイルが主流となってしまっている。欧米では、バーでアペリティフ(食前酒)を楽しんでからレストランで食事をし、またバーに移動してディジェスティフ(食後酒)やシガーを楽しむ、というスタイルが受け継がれてきた。

食前酒から楽しむ時間の余裕はさすがにないかもしれないが、飲んだ後にゆっくりとクールダウンするために、食後酒片手にゆっくり酔い覚ましをする「もう1軒」を知っていて損はない。歴史や物語のある老舗のクラシックバーは、まさに大人になるためにおさえておきたい場所。プールバーでちびちびやりながらビリヤードやダーツを楽しむというのもスマートだ。「酔い覚まし」の言葉のとおり、名曲喫茶で濃いめのコーヒーで締める、というのも悪くない。

せっかく縁やゆかりがあって誰かと一緒に飲むのなら、そこに何かアイデアやアクティビティを加えてみよう。そんな体験共有からこそ、大人の交遊がはじまる。春の新しいスタートに、乾杯!

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